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ふるさと納税、自治体全体で863億円の赤字…控除や手数料などで - 読売新聞

## ふるさと納税の光と影:全国自治体で863億円の赤字、その背景とは?

地域を応援しながら税金控除も受けられる「ふるさと納税」は、多くの人々にとって魅力的な制度として定着しています。しかし、その裏側で、全国の自治体全体で863億円もの赤字が発生していることが明らかになりました。この数字は、制度の持続可能性や、本来の目的と現状との乖離を示唆しています。

・税収減と運営コストの増大

自治体が赤字に陥る主な要因は二つあります。一つは、寄付者が税金控除を受けることで、本来自治体に入るはずだった住民税や所得税が減ってしまう「税収減」です。特に、多くの住民が他地域の自治体に寄付をする都市部の自治体では、この税収流出が財政を圧迫する大きな要因となります。もう一つは、ふるさと納税を運営するためにかかる「コスト」です。魅力的な返礼品を調達する費用、それを配送する物流費、さらにはふるさと納税サイトへ支払う手数料、制度を広く周知するための広報費など、多岐にわたる費用が発生します。

・競争激化によるコスト増

ふるさと納税制度は、寄付を集めるために自治体間で競争が激化している側面もあります。より多くの寄付を集めようと、自治体は魅力的な返礼品を用意するためにコストをかけざるを得ません。この返礼品競争が、結果として運営コストを押し上げ、税収減と相まって自治体全体の財政負担を増大させていると考えられます。

・財政への影響と制度の持続可能性

今回の863億円という赤字は、自治体が行政サービスを維持したり、新たな施策を展開したりする上での大きな足かせとなる可能性があります。ふるさと納税は、地方創生や地域活性化を目的とした素晴らしい制度ですが、一方で自治体の財政に与える影響や、制度設計上の課題も浮き彫になっています。今後、制度の持続可能性を高め、本来の目的を達成するためには、運営方法や税収配分など、多角的な視点からの見直しが求められるでしょう。