04 2025.11

高知信用金庫、デジタル地域通貨でふるさと納税 体験を返礼品に - 日本経済新聞

高知信用金庫は、ふるさと納税制度に新たな風を吹き込むべく、デジタル地域通貨を活用した体験型返礼品の提供を開始します。これは、寄付者が地域の魅力を直接体験できる画期的な試みであり、地域経済の活性化に貢献すると期待されています。

・デジタル地域通貨で地域の魅力を体験
この取り組みでは、ふるさと納税を行った寄付者は、高知信用金庫が発行するデジタル地域通貨を返礼品として受け取ります。このデジタル地域通貨は、スマートフォンアプリを通じて簡単に利用でき、高知県内の提携店舗や施設で、地域の特色を活かした様々な体験サービスと交換することが可能になります。例えば、豊かな自然の中でのアクティビティ、地元の食材を使った料理教室、伝統工芸の製作体験など、高知ならではの文化や自然に触れる貴重な機会が提供される見込みです。

・ふるさと納税の新たな価値創造
従来のふるさと納税では、特産品などの「モノ」が返礼品の主流でしたが、今回のデジタル地域通貨による「体験」の提供は、寄付者に単なる物品以上の価値をもたらします。地域を訪れ、その土地ならではの文化や人々と交流することで、より深い繋がりを感じ、その地域のファンになるきっかけを提供します。これは、ふるさと納税制度の目的である地域活性化を、より本質的な形で実現するアプローチと言えるでしょう。

・地域経済の活性化に期待
デジタル地域通貨の活用は、寄付された資金が確実に地域内で消費される仕組みを強化し、地元経済に直接的な恩恵をもたらします。また、体験型返礼品が寄付者の来訪を促すことで、宿泊や飲食、観光関連産業など、幅広い分野での消費拡大が期待されます。高知信用金庫のこの先進的な試みは、ふるさと納税制度の可能性を広げ、寄付者と地域の双方に新たな価値を提供するものとして、全国から注目を集めています。